ザックとは、リュックと同じ意味の登山用語です。
登山では、「リュック」のことを「ザック」と呼ぶことが多く、ザックといえば主に登山用のものを指します。どちらも意味は同じで、どちらを使っても間違いではありません。
この記事では、ザックについて、以下の3つのポイントをお伝えします。
- ザックとは何か?
- 登山用ザックの特徴
- 登山に最適なザックの容量

ザックのことがたくさんわかるかもしれませんよ!
ザックとリュックの違い


ここでは、ザックとリュックの違いを解説していきます。
語源的な話



ザックとリュックってどう違うの?
日本では、同じ意味です。
両方ともドイツ語で、ザックは「袋」という意味合いがあり、リュックは「背負う」という意味があります。
ドイツ語の発音では「リュックザック」に近く、日本ではその言葉を省略して「ザック」と呼ばれています。
また、「ザ」が日本人には発音しづらいことから、リュックの方は「リュックサック」と呼ばれるようになったとされています。ややこしいですね。
基本的に登山ではザックと呼ぶことが多いですが、私は小さい頃から馴染みがあるのでそのまま「リュック」と呼んでいます。どっちの言葉を言っても通じるので、好きな方を使えば良いです。
登山用ザックの7つの特徴



登山用ザックってどんな特徴があるの?
ここでは、登山用ザックの7つの特徴について解説していきます。
どれも街用にはない独自のものが多いので、詳しくみていきましょう。
ヒモがたくさん


登山用ザックの一番の特徴は、ヒモがたくさんあるところです。
「なんかジャラジャラしてるな・・・」って思ったら、それは登山用リュックかもしれません。
登山では色々な道具を持っていくことが多く、それらを快適に持っていけるようにたくさんのヒモが括り付けられています。
ベルトがある


胸と腰にベルトがあるのも、大きな特徴のひとつです。
登山では歩行時の安定性が重要なため、胸と腰のベルトでそれぞれ密着させて、体がブレないようにするという大切な役割があります。
逆に街用のザックは、ファッション的な理由からダラッと下げてるいる人が多いですよね。体にピタッと密着させることが出来るのは、登山用ザックの大きな特徴といえるでしょう。
クッション性が高い
登山用ザックは、基本的にクッション性が高いです。
長時間の使用が想定されて作られており、腰や肩が痛くなったりすることはまずないですね。クッションが体を包み込むようなデザインになっていて、重さが加わっても不快感がない作りになっています。
雨蓋がある


雨蓋があるのも大きな特徴です。
これがあることで、メインの気室にあるものが濡れにくくなっています。また、メインとは別にここに小分けすることが出来るので、登山では色々と使うことの多い部分ですね。
サッと取り出しやすいので、よく使うものを置いておくと便利です。
強度がある
登山用ザックは、並大抵なことでは壊れません。
登山として求められる強度の基準は厳しく、木の枝や岩場にすれたくらいでは壊れないようになっています。登山用ザックが壊れるという経験は、私は一度もありません。
当たり前に思えることを、高いレベルで実現してる登山用ザックって、改めて考えるとすごいなって思います。
軽い
軽さも特徴のひとつです。
登山では、出来るだけ重量を増やさないことは大事ですので、そのため極力軽くしてあります。軽さと丈夫さを兼ね備えているのが、登山用ザックの特徴ですね。
レインカバー


登山用ザックには、レインカバーが付属しているものが多いです。
登山ならではの機能といった感じで、傘を持たない状態でも荷物が濡れないようにすることが可能です。
ちなみに、私はレインカバーを一度も使ったことがありません。
なぜなら、中身は個別に防水スタッフバッグに入れてしまっているからです。
スタッフバッグに入れる理由はむしろ、雨よりも自分の汗で中身が濡れないようにという思いが強いのですが(笑)
私は、イスカのスタッフバッグを何種類か使い分けています。


Sサイズには手袋と帽子、Mサイズにはレインウェア、Lサイズはダウンなどの防寒着用としています。



これがあれば、ザックの中身を細かく整理できますよ!
登山用と街用の違い


登山用と街用との違いについてです。
それぞれに明確な違いはありますが、メーカーは細かく街用や登山用とは定義しておりません。
あくまで、消費者側からの用途の違いというところで、私見を述べていきたいと思います。
ヒモの多さ
一番わかりやすい見分け方は、ヒモがジャラジャラしているかどうかです。
登山用は、色々な荷物が持てるようにヒモなどがゴチャッとしています。これがあることで、ピッケルやテントやシートなどを持って行くことが出来るようになっています。
逆に街用のリュックは、荷物を入れるということに特化しているので、スッキリとしたデザインが多いですね。
クッション性
登山用のザックはクッション性が高く、背負い心地が快適です。
街用のタイプにも肩にクッションがついていますが、登山用と比べると若干薄い物が多い印象。特に、安いのはクッションがペラペラで、長時間背負っていると肩が痛くなることが多いですね。
雨蓋
雨蓋は、街用のリュックにはほぼついていません。
雨蓋があると、メイン気室へのアクセスが悪くなるので街用では必要ないですね。基本的に、雨の日などは傘を使うことを想定しているのでしょう。
雨蓋も、一目見てわかる大きな違いと言って良いでしょう。
どちらか迷ったら
街用と登山用、どちらのザックを買えばいいか迷っているのであれば、私は間違いなく登山用のザックをおすすめします。
私も、両タイプのザックはそれぞれ持っていて使い分けていますが
基本的に、登山用ザックは街用の完全上位互換といっても差し支えないです。
街用ザックにあって、登山用ザックにないという機能はほぼないと思います。
少なくとも、背負いやすさや機能性を求めるのであれば、登山用ザック一択です。とはいえ、あまりごちゃごちゃしたデザインは、街中ではうっとおしいかもしれません。
ただ、その辺はメーカー側もよくわかっていて、「登山メーカーが作った街用のザック」も今ではたくさん販売されています。これらは登山用のノウハウが詰まりつつ、街用のすっきりしたデザインのものが多いです。
ザックの最適なサイズ


登山用ザックの容量についてです。
「30L」「60L」などの表記を見たことはありませんか?
これはザックの容量を示しています。登山では、用途によって持っていくザックの大きさが変わっていきます。
以下、容量別のザックサイズ一覧です。
容量 | 日数 |
---|---|
35L以下 | 日帰り |
40L~60L | 1泊~数日 |
60L以上 | 長期の縦走など |
季節や人によって多少サイズの変動がありますが、だいたいこんな感じです。私は日帰り登山がメインなので、30Lを使うことが多いですね。
まとめ : ザックとはリュックのこと


ザックとは、リュックのことです。
登山をしている人間が使う言葉として、「ザック」がよく使われています。
ザックでもリュックでもどちらも正しい言い方ではあるので、自分のお好みの呼び方をしましょう。