この記事では、富士山の混雑を避けるべき時期と空いているルートについて解説します。
もっとも混む時期は、お盆休みです。空いている狙い目はお盆休み前後になります。お盆休みの反動で、前後はもっとも登山者が少なくなる可能性がある時期です。
この記事を読めば、空いている時期に快適な登山ができるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
富士山の混雑状況

富士山の混雑状況を知れば、渋滞を避けることがことができます。
ひとえに混雑するといっても、時期や時間帯やルートごとに異なりますので、細かくみていきましょう。
一番空いている期間

どの時期が一番空いてる?
一番空いている時期は、お盆休みが終わったあとです。
まずは、以下のグラフをご覧ください。※クリックすると拡大できます。


このグラフは、コロナ禍前のデータである2019年を元に作成しました。
これをみると「お盆休みにもっとも多くなり、それが終わると極端に人が減る」ということがわかると思います。
富士山が混雑する原因としては、以下の3つが挙げられます。
雨の日に登る登山者は少ないです。
そのため、登山者は梅雨が明けてから増加します。例年通りであれば、7月16日あたりが梅雨明けの目安ですが、毎年バラバラなので注意が必要です。
また、当然ですが「祝日は混雑する原因のひとつ」で、連休のとれるお盆期間中はもっとも混雑する時期になります。
9月は微妙
9月も人が少なめです。
しかし、この時期は天候が不安定なため、あまりおすすめしません。
雪の降った富士山は、初心者が登れるような山ではありませんので、注意が必要です。
タイミングを狙いすぎてしまうと、場合によっては早く閉山してしまう可能性もありますので、8月中には登っておくことをおすすめします。
空いている時間と混む時間帯



空いてる時間帯っていつ?
こちらは、時間帯別の8合目の登山者数をグラフです。
どのルートも似たような推移をするので、吉田ルートのデータを参照にしています。


8合目登山者数グラフからわかること
- 9時頃に人数が増えるのは、バスの始発で登り始めた人たちが、8合目に到着する時間帯。おそらく日帰り組。
- 15時あたりに登山者が増えるのは、8合目の山小屋に宿泊する人たち。
- 22時あたりに増えるのは、御来光目的の登山者。
このグラフは8合目のものなので、頂上の混雑度については、御来光時がやはり一番混みます。
しかし、富士山は本当におもしろい山ですね。夕方の時間帯の方が登山者が多いというのは、おそらく富士山以外にはないと思います。
私はいつも日帰りで登っていますが、こちらが登り終える頃に続々とスタートする登山者達をみて、不思議な光景だなぁと感じます。
快適に登れるルート



とにかく人混みを避けたい
混雑が嫌なひとは、吉田ルートは避けるべきです。
以下のグラフは、過去10年分の登山者数をルート別に割合で示したものです。
吉田ルートだけで、全体の半数以上の登山者が利用しています。圧倒的です。
空いているルートを選びたければ、以下の理由から消去法で、富士宮ルートがもっともオススメです。
避けるべきポイント
- 吉田ルートはもっとも混む
- 須走ルートは、8合目から吉田ルートと合流する(8合目から混む)
- 御殿場ルートはきつすぎて一般人には向かない
富士山のルートでもっとも空いているのは御殿場ルートですが、このコースは完全に上級者向け(=だから人が少ない)なのでおすすめできません。
須走ルートは8合目から吉田ルートと合流するため、渋滞を避けるという点ではこちらもヤメたほうが良いでしょう。特に御来光時は大混雑します。
なので、個人的にもっともオススメするのは富士宮ルートです。複合ルートであるプリンスルートもかなりオススメ。


平日と休日の割合



平日と休日どっちが人多いの?
もちろん、休日です。
平日と休日の割合を比べると、以下の通りになります。
西暦 | 平日 | 土日祝日 | 平日比 |
---|---|---|---|
2013年 | 3,763 | 6,147 | 163% |
2014年 | 3,143 | 5,170 | 164% |
2015年 | 2,395 | 4,664 | 195% |
2016年 | 2,832 | 5,237 | 185% |
2017年 | 3,323 | 5,956 | 179% |
2018年 | 1,704 | 2,984 | 175% |
2019年 | 2,799 | 4,923 | 176% |
2021年(コロナ禍) | 1,007 | 1,843 | 183% |
過去8年の平均値 | 2,620 | 4,615 | 176% |
ざっくりとですが、土日祝日は平日の2倍になると覚えておけば良いと思います。
これはコロナ禍である2021年でも傾向が変わっていません。
混雑を避けるなら平日が一番良い、ということですね。
私が富士山のことを色々と調べた限りでは、唯一コロナ禍前後で変化しなかった部分といえますね。
富士山の2023年の混雑予想
2023年の富士山登山の混雑についての予想です。
2023年はコロナが比較的落ち着いたため、ほぼ例年通りの登山者が来ると予想しています。
お盆休みはいつも通り大混雑するはずなので、この時期は避けるべきでしょう。
また、2023年7月は13~15日が三連休になるため、その時期も混雑が予想されます。
富士宮ルートがオススメ
この記事では、富士山の混雑する時期と空いているルートについて解説しました。
富士山がもっとも混む時期はお盆休みです。この時期はなるべく避けたほうが良いでしょう。頂上では、ご来光時が極端に混みます。
渋滞を避けて快適な登山を楽しみましょう。