私は体重90kgで富士山を登頂しました。
登山を始めてから3か月のことです。当時めちゃくちゃ太っていた私でも、富士山に登頂することは可能でした。それどころか、日帰りでお鉢巡りまで達成しています。
この記事に書いてあることを実践にすれば、初心者や太った人間でも富士山がのぼれるようになるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
どのくらい太っていたか

日本人であれば、一度は富士山に登りたい。
そんな願望が太った私にもありました。ここでは富士山に登った当時、私がどのくらい太っていたか、実際の写真をお見せいたします。
顔はパンパン。でも気圧のせいではない。

こちらは当時、富士山で撮った写真です。
めちゃくちゃ太ってますよね。顔パンパンです。これでも登山を始めて6kg痩せた状態なんですが、このありさまです。

き、気圧のせい・・・?
富士山は標高が高く、気圧が低いためこのように顔がパンパンに腫れやすく・・・ってシンプルに太ってただけぇ!
こんな太った人間でも、日帰りで富士山を登ることが出来ました。
安心してください、富士山は初心者でもデブでも登れます。私より体重が軽いのなら、なおさら登れる可能性が高いです。
登頂を高めてくれた9つの戦略


デブな私は、作戦を練って挑戦することにしました。
このわがままボディのハンデをかき消すには、頭を使うしかないと思ったからです。そして、それは見事にハマり、無事に日帰り登頂へと導いてくれました。
ここでは、私が実際に試した9つの戦略をお伝えします。
一番楽そうなコースを選んだ
富士山には、ルートが4つあります。
その中でも初心者向けのルートは、「吉田ルート」か「富士宮ルート」です。
ということで、数あるルートの中から一番簡単であろう吉田ルートを選びました。デブの私に一切の迷いはありません。
日本一高い山の景色が見たいだけで、その過程はどうでも良いんです。楽に登れればそれが一番。



頂上に登れれば何でもOK!
歩行時間を調べた



富士山って頂上まで何時間かかるんだろう?
そんなことを疑問に思う人も多いはず。
そして、それを知ると多くの人がビビり散らかします。未知の数字をみて、私もウンコちびりそうになりました。
どうですか?ちびりましたか?
この時間を知っておくのと知らないのとでは、大きな差があります。時間がわかっていれば、どういう対策をすれば良いのかというのも見えてくるはずです。
お鉢巡りをするなら更にプラス90分で、11時間半ほどですね。
ちなみに私が実際に登ったときは、お鉢巡りを含めても往復9時間ほどでした。
- 登り5時間
- お鉢巡り1時間半
- 下り2時間半



衝撃的な歩行時間を知り、私は次の対策に移りました
時間に慣れた
あなたは、過去に5時間歩いたことはありますか?
おそらく、ほとんどの人がノーと答えると思います。
しかし、富士山ではそれ以上の時間歩くことになります。これは絶対に避けて通れません。そのため、私は時間に慣れるトレーニングをしました。
長時間歩く経験を持っているのと持っていないのでは、精神的な優位性がまったく違います。これは体力アップというよりも、精神力を鍛えることを目的としてやりました。



なんで10時間歩かなかったの?



どう考えてもしんどそうだったから
4時間まで歩いておけば本番はその倍くらいなので、そこまでいっておけば想像もしやすいかなと。できれば、10時間歩くのがベストですけどね。
実際の富士山は、街中を歩くより遥かに景色もよいので、同じ時間でも富士山の方が短く感じると思います。天気が悪いと何も見えませんが、それはそれで集中できるかもしれません。
めっちゃ遅く歩いた
当日は、めちゃくちゃ遅く歩きました。
実は、これは登山のテクニックのひとつです。ゆっくり歩くことで、筋肉の消費を最小限に抑えつつ、体の調子を整えることが出来ます。
私は、周りの人間の半分くらいのペースを意識しました。
特に序盤である5合目~6合目のペースが大事で、結果的にこれが大正解だったと思います。
このペースを維持できたおかげで、後半では多くの登山者を抜き去ることができました。私が速くなったわけではなく、周りの登山者が遅くなるんです。
ペースを落とすのは高山病対策にもなりますので、富士山ではすごく大事なポイントです。
頂上についてサンドウィッチをモチャモチャ食べながら見下ろすと、そこには同時に出発して私を追い抜いて行ったはずのスラッとした若者がいました。目が合うと彼は、「なぜあんなデブが!?」みたいな顔してました。
これこそ、戦略を駆使した成果です。
富士山は、カメであればウサギに勝つことが可能です。登山に勝ち負けなどはどうでも良いことですが、彼の表情を見る限り、私の方がずっと楽に登れていたでしょうね。
とにかく深呼吸しまくった
とにかく深呼吸をしまくりました。
これは高山病対策です。高山病は富士山では一番の鬼門でもあるので、この対策は重要でした。
- 景色を見ては深呼吸
- 水を飲んでは深呼吸
- 写真を撮っては深呼吸
とにかく深呼吸することを徹底しました。ただ漠然と「深呼吸をする」と覚えても、なかなか忘れてしまいがちですから、何かルールを作るのが良いです。
私は、ワンアクションあるごとに深呼吸もセットでやるというルールでやりました。
この方法は、毎年富士山に登るようになった今でもやっていますが、かなり有効です。



深呼吸しといて損はありませんよ!
休憩時間は少なくした
休憩は、短くこまめにとりました。
休憩時間が長すぎると、体の調子が運動前に戻ってしまって大変です。立ったまま一呼吸をおくだとか、ベンチに座るにしても10分以内にはおさめましょう。
その方が、結果的に楽に登れるはずです。
特にご飯休憩は一番気がゆるみやすいです。ご飯を食べた後に運動ってしたくないですよね?体だけでなく、精神的にもしんどくなってしまいます。



メシいっぱい食ったし、ちょっくら日本の頂に立ってくらぁ!
とはならなくないですか?



メシいっぱい食ったし、さっ帰ろ・・・
ってなるのが普通だと思います。眠くなりますしね。
地味なことですが、頂上までテンポよく行ってしまった方が精神的にも楽だと思います。大きな休憩をしないことで、結果的には楽な登山ができるはずです。
いっぱい食べた
当日は、とにかくたくさん食べました。
富士山で消費するであろうカロリーを、出来るだけ腹に詰め込みました。
朝5時に起きて、からあげ弁当におにぎり2つくらい。
しんどかったですが、とにかく胃に詰められるだけ詰め込みました。食べるというよりかは、詰めるという表現の方が正しいですね。
エネルギーがなければ、体力以前の話になってしまいます。エネルギー切れで登れなくなるのは、もったいないないですよね。



登山中にはお菓子をモリモリ食べていました
棒を使った


棒(トレッキングポール)を使いました。
トレッキングポールを使えば、足にかかる負担を上半身にも分散することができます。本来なら100%足で登らなければいけないところを、上半身にも負担してもらうんです。
富士山の場合、特に下山が滑りやすいので有効です。これがあるとないとでは、下山の過酷さがかなり変わるとおもいます。


ちゅーちゅーするやつ使った


ハイドレーションってご存知ですか?
この写真みたいなちゅーちゅー吸うやつです。マラソンランナーなどが長距離走るときに使ってたりするやつですね。
これを使うことによって、水分補給時のペットボトルの交換の手間をなくしました。
また、水分には酸素が含まれるので、こまめに給水することで高山病の予防にも繋がるんです。ペットボトルと違ってすぐにパッと飲めるので、手軽に水分補給しやすかったです。



あのチューチューするやつ、べんりやなぁ
私が実際に使っているときに、近くにいたおじさんに言われた言葉です。そりゃべんりよぉ。


富士山はデブでも初心者でも登れる


富士山は、太ってても登山初心者でも登ることが可能です。
私はデブでしたが、富士山の頂上まで行っています。日帰りでお鉢巡りまでしましたが、登山後はまだ余裕があったくらいです。
私がのぼれたのは、これらの戦略のおかげです。ぜひ、参考にしてみてください。