誰でもわかる噴火警戒レベルごとに見る阿蘇山の安全な登山の仕方

阿蘇山は噴火しているから登山ができない、と思っていませんか?

阿蘇山は、噴火中でも登山ができます。阿蘇山の登山ルートと噴火警戒レベルの関係をきちんと理解することで、安全に登山をすることが可能です。

この記事では、噴火中の阿蘇山の登山について、以下の2つのポイントでお伝えします。

この記事でわかること
  • 噴火警戒レベルの内容
  • 噴火警戒レベルごとの登れる山
スグル

噴火警戒レベルを知れば、阿蘇山は怖くないですよ!

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この記事を書いたひと
  • 登山歴8年で週末はいつも山なひと
  • 富士山が好きで全ルート日帰りで踏破
  • 国内最難関の表妙義縦走ルートも経験済
  • 山グッズを大量に持っており知識が豊富
スグルです


目次

阿蘇山の登山状況は常に変わる

気象庁は、噴火警戒レベルというものを設定しています。

これは活火山におけるひとつの目安のようなもので、内容は以下の通りです。

噴火警戒レベルおもな内容
噴火警戒レベル1活火山であることに留意
噴火警戒レベル2火口周辺規制
噴火警戒レベル3入山規制
噴火警戒レベル4避難準備、高齢者避難
噴火警戒レベル5避難する
参照:気象庁

これを踏まえたうえで、レベルごとに阿蘇山のどの山を登れるかをみていきます。

噴火警戒レベル次第で行ける山やルートが異なります。

噴火警戒レベル行けるルート
噴火警戒レベル1全ルート問題なし
噴火警戒レベル2新ルートなら、実質全ルートOK
噴火警戒レベル3中岳、高岳はNG
場合によっては、杵島岳と烏帽子岳もNG
根子岳は距離的にOK
噴火警戒レベル4避難の準備をする段階
登山は控える
噴火警戒レベル5避難する

噴火警戒レベル1

噴火警戒レベル1は、阿蘇山のすべての山がのぼれます。

活火山であることに留意しておくだけでOKです。登山をするならもっとも安全なレベルですね。

登山や観光など、特に制限はありません。

ただし、突発的に噴火することはまれにありえますので、その点だけは注意しておきましょう。

のぼれる山のぼれない山
中岳
高岳
杵島岳
烏帽子岳
根子岳
なし

噴火警戒レベル2

火口から1km圏内が立ち入り禁止になります。

噴火警戒レベル2だと、従来は中岳と高岳まで行くことは難しかったのですが、新ルートの登場により山頂まで行くことができるようになっています。

阿蘇山の新ルートについて

阿蘇山の新ルートについての解説は、以下の記事をどうぞ。

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のぼれる山のぼれない山
中岳(新ルート)
高岳(新ルート)
杵島岳
烏帽子岳
根子岳
中岳と中岳の従来ルート

噴火警戒レベル3

噴火警戒レベル3が一番曖昧です。

基本的には、火口から2km圏内が立ち入り禁止になります。

ネット上では、杵島岳や烏帽子岳はOKといっているひとや、観光も大丈夫という意見も見られましたが、これは正確ではありません。

レベル3でも、噴火の程度によって登山も観光も禁止になる場合があります。

気象庁のホームページでは、以下の文言が書いてあります。

状況に応じて規制範囲を判断

状況によっては、観光地である草千里ヶ浜も立ち入り禁止です。2021年の噴火では、実際に立ち入り禁止になりました。

この判断は行政がするので、気象庁の阿蘇山の活動状況のページをよく確認してください。噴火警戒レベル3であっても、安全が確認されれば杵島岳と烏帽子岳はOKになる場合もあります。

のぼれる山のぼれるかもしれない山のぼれない山
根子岳杵島岳
烏帽子岳
高岳
中岳
デメリット
デメリット
デメリット

噴火警戒レベル4

噴火警戒レベルが4になると、登山はできません。

この段階でのぼれる山はなくなります。

のぼれる山のぼれない山
なし
高岳
中岳
杵島岳
烏帽子岳
根子

噴火警戒レベル5

逃げましょう。

登山している場合じゃありません。

正常性バイアスという言葉を知っていますか?

異常なことが起こったときに、「大したことではない」と考えて、心を平静に保とうとするという機能のことです。

危険な状況下では、自分の命に危機が訪れていると判断するのが正常です。しかし、人間の脳は「自分だけは大丈夫」「ちょっと撮影するだけだから」という考え方をしてしまい、正しい行動ができなくなります。

「川が氾濫しているから見に行った」「噴火しているから撮影しにいった」、そんな感覚でどれだけのひとが死んでいるでしょうか。

「噴火の状況を撮ろうとして巻き込まれた」なんていうことだけは、絶対に避けましょう。命優先です。

登山をするなら、「正常性バイアス」という言葉はしっかりと理解しておいてください。危険を回避するには、こういったちょっとの知識も必要です。

噴火警戒レベル5でのぼれる山は当然ありません。

のぼれる山のぼれない山
なし
高岳
中岳
杵島岳
烏帽子岳
根子

まとめ : 阿蘇山は噴火中でも登山できる

阿蘇山は、噴火中でも登山ができる山です。

新ルートの登場によって、噴火警戒レベル2までならどこでものぼれるようになりました。噴火警戒レベルを注視して、状況に応じてのぼる山を変えるなどしましょう。

噴火警戒レベル行けるルート
噴火警戒レベル1全ルート問題なし
噴火警戒レベル2新ルートなら、実質全ルートOK
噴火警戒レベル3中岳、高岳はNG
場合によっては、杵島岳と烏帽子岳もNG
根子岳は距離的にOK
噴火警戒レベル4避難の準備をする段階
登山は控える
噴火警戒レベル5避難する

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