「登山に必要な筋肉を鍛えたい」「どういう風にトレーニングすればいいかわからない」というお悩みはありませんか?
この記事では、登山歴8年&筋トレ歴7年の私が登山用の筋肉を効率よく鍛えるトレーニングメニューを3つご紹介します。
- 登山に最適な筋トレメニュー
- 筋トレの回数や頻度
- 実際に私がやっているトレーニング内容

たった3つの筋トレで、登山が驚くほど楽になるはずですよ!
登山のための3つの筋トレメニュー


登山では、おもに以下の筋肉を使用しています。
- 太もも
- ふくらはぎ
- お尻
- 体幹
これらの筋肉を鍛えるのに最適なトレーニングをご提案したいと思います。
脚まわりのトレーニング
スクワットはトレーニングの王様と呼ばれています。
脚周りのトレーニングは、スクワットが断然おすすめです。同時に動かす筋肉の数が多く、心肺機能も鍛えられる素晴らしいトレーニングです。スクワットは登山でも絶対に裏切りません。
登山をするなら絶対にやっておきたい筋トレです。
スクワットは、知名度が高くて誰もが知っている筋トレだと思いますが、正しいフォームで出来る人は意外と少ないと思います。
筋トレはフォームが全てです。以下にポイントを踏まえつつ、解説していきますね。
スクワットのやり方
足先の向きは外側に向けましょう。
これによってヒザがスムーズに動くようになります。ヒザの可動域の関係上、少し外側に向けるというのが正解です。(実際にしゃがんでみればわかります)


最初におしりから動かしましょう。
最初におしりを後ろ側に突き出すと、それだけで自然とヒザが前に出なくなります。これを意識するだけでフォームは綺麗になりますし、ヒザへの負担もグッと減ります。
ここでは半分まで腰を降ろす「ハーフスクワット」を紹介していますが、余裕がある人は完全にしゃがみこんでしまっても構いません。(フォームは一緒です)
例えば、5回しか出来ないのであれば、5回を目指して3セットやります。
まずは自分で出来る限界の回数を知って、徐々に増やしていきましょう。バテない筋力をつけるためには、回数を増やすことが重要です。
セット間のインターバルは2分くらいで良いでしょう。呼吸が整ったら次のセットに進むということを意識すれば、時間にこだわる必要はありません。
- 太もも(大腿四頭筋)
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- おしり(大臀筋)
スクワットでは、主に登りで足を上げるときに使う筋肉が複数鍛えられますが、太ももは下りでも使う筋肉です。ここを鍛えると、安定して速く下ることができます。
スクワットは、登山で必要とされる筋肉をほとんど鍛えられます。
スクワットでは、ヒザを守ることが大事です。
とにかくヒザに負担がかかる筋トレでもありますので、必ず正しいフォームで行うことを心がけましょう。



上級者の方のほとんどが、普段からスクワットをやっているはずですよ!
ふくらはぎのトレーニング
ふくらはぎも、登山では重要な筋肉です。
太ももが疲れて足があげづらくなった時など、ふくらはぎを使ってサポートします。また、雪山でもキックステップ時などに多く使う筋肉です。
そして、そのふくらはぎを鍛えるのに最適な筋トレが「カーフレイズ」です。
カーフレイズのやり方
少し前傾になるのがポイントです。
そうすることでバランスが取りやすくなり、ふくらはぎにしっかりと刺激が入るようになります。


かかとは限界まで上げましょう。
ゆっくりとした動作を意識することで、しっかりとふくらはぎに効かせることが出来ます。回数よりも、ゆっくりとやることを心がけてください。
かかとをおろすときは、地面につかないようにします。
こうすることで、負荷を逃さずに済むので持久力UPに効果的です。完全に降ろしきる前に、次の動作へ移りましょう。
カーフレイズは日常的に取れ入れることが容易で、例えば「歯磨きをしながら」「TVを見ながら」やるというのもおすすめです。
登山では、太ももと同じくらい重要な筋肉ですので、こちらもしっかりと鍛えましょう。



シンプルな筋トレですが、効果は抜群ですよ!
体幹のトレーニング
体幹を鍛えるのに一押しのトレーニングは、「プランク」です。
「体幹」とは、胴体の複数の筋肉群を指したものですが、大雑把に腹筋と背筋と覚えてしまって問題ありません。
プランクは主に腹筋をメインに刺激しますが、他に腕や背中などもまんべんなく鍛えられるバランスの良い筋トレです。
簡単そうに見えますが、舐めてはいけません。やるとめちゃくちゃプルプルするはずですよ。
プランクのやり方
まずはうつぶせになりましょう。
床でやるのが嫌な場合は、ヨガマットなどを敷くと良いです。
ヒジで上体を起こしてあげます。


この状態をキープし続けます。
体が曲がったりしないように注意しましょう。
まずは20秒キープすることを目指しましょう。セット数は3回がおすすめです。スマホのストップウォッチ機能や、時計を見ながらやると正確な時間がはかれます。
登山ではバランスよく歩く必要がありますが、そのために必要な筋肉が体幹です。



バランスよく歩けるとどうなるの?
転倒してケガをする可能性が少なくなります。
体幹があると体の軸がしっかりするので、歩行に安定感が出ます。強い人の歩き方は、身体がブレません。ここだけを見ても、相手のレベルの判断はつきやすいです。
筋トレをやる頻度


登山用の筋トレをやる頻度についてです。



週に何回やればいいの?毎日やっても平気?
これは、運動強度によっても変わっていきます。
まずは週に2~3回程度
登山用の筋トレをやる場合には、週に2~3回程度を目安にやりましょう。
「筋トレした翌日は休み、また次の日は筋トレ」といったサイクルでやるのがおすすめです。
また、今回紹介した筋トレは、自重を使った比較的からだに負荷の少ないトレーニングですので、余裕があれば毎日やっても可能です。



筋トレは休むこともトレーニングのうちです
私のトレーニング一例


私が実際にやっていたトレーニング回数などを、さらっと紹介します。
スクワットについて
私はヒザを壊す前は、毎日50回×3セットを日課でやっていました。
当時はもっとたくさん出来たんですが、あえて50回までとしていました。100回とかってなぜかすごく長く感じるんですよね。200回ともなれば精神的に苦痛でした。
サクッと出来てなおかつ、精神的苦痛を感じる間もなく終わる回数、というのが私にとっては50回でした。
私は完全にしゃがむスクワットでテンポよくやっていたんですが、50回って2分かからないんです。
これくらいなら、楽に続けられると思いませんか?
少なくとも、私は毎日サクッとやることが出来ました。自重トレーニングは、ある程度自分がやりやすいと思った回数でセットを組むのが、一番良いと思います。
カーフレイズ
カーフレイズもスクワットと同じ理由から、毎日50回×3セットをやってました。
スクワットもそうですが、途中から物足りなくなってダンベルを使ってやっていました。
ダンベルを使ったトレーニングについては、以下の記事をどうぞ。


プランクについて
実は、私はプランクはやっていません。
やったことのあるトレーニングの中では断トツ一番おすすめですが、体幹は他のトレーニングの付加価値でつく場合も多いからです。
特にダンベルやバーベルのウェイトトレーニングを始めた頃から、ほとんど意識しなくなりました。
腹筋や背筋は、ただ登っているだけでもある程度は鍛えられます。登山やランニングなどの激しい有酸素運動では、呼吸そのものが腹筋の筋トレになっているんです。
上記の理由から、個人的には体幹のトレーニングはそこまで重要視していません。太ももやふくらはぎに比べると、求められる筋肉量も少なめです。
でも、それはあくまで私が色々なトレーニングを取り入れていたからであって、体幹はやらなくてもいいものだとは勘違いしないでください。
初心者の多くは、体幹が足りていません。
私からみると、そういう風に見える人も多いです。そしてそれは、将来大ケガに繋がる可能性を秘めているということです。
まとめ : 登山では3つの筋トレをやれば良い


これらの筋トレメニューは日常でも取り入れやすく、効果も絶大なのでおすすめです。
特にスクワットやカーフレイズの出来る回数は、そのまま登れる山の難易度に直結しているといっても過言ではありません。太ももとふくらはぎは、登山ではそれくらい重要な筋肉です。
筋肉をつけておくと、余裕のある登山が楽しめますので、しっかりと鍛えておきましょう。