初心者必見!トレッキングポールの正しい使い方と5つの効果

登山男

トレッキングポールの使い方をおしえて

登山女

どんなメリットがあるの?

トレッキングポールは、登山の強い味方になる道具です。

しかし、意外と使いこなせているひとは少ないかもしれません。トレッキングポールの正しい使い方を知れば、あなたの登山はもっと楽になるかもしれませんよ。

トレッキングポールを使って得られる5つの効果と4つのデメリットについても、解説していきます。

この記事でわかること
  • トレッキングポールの正しい使い方
  • トレッキングポールの6つの効果
  • トレッキングポールの4つのデメリット
スグル

トレッキングポールは登山の味方です!

おすすめトレッキングポールのアイキャッチ
  • トレッキングポールを選ぶときのコツがわかる!
  • 自分好みのトレッキングポールが見つけられる!
  • 価格やブランドごとに探すことができる!
もう迷わない!トレッキングポール選びに悩んだらこれを読めばOK!


この記事を書いたひと
  • 登山歴8年で週末はいつも山なひと
  • 富士山が好きで全ルート日帰りで踏破
  • 国内最難関の表妙義縦走ルートも経験済
  • 山グッズを大量に持っており知識が豊富
スグルです


目次

トレッキングポールの正しい使い方

まずは、トレッキングポールの正しい使い方を解説します。

簡単なようにみえますが、意外と技術が要ります。

長さを調整する

トレッキングポールは、体のサイズにあわせて長さを調整する必要があります。

STEP
ポールの上部にあるロック機構を解除する

ロック機構の種類によっては、ツイストロック式やレバーロック式があります。

STEP
ポールを伸ばし、自分の身長にあわせた長さに調整する

ヒジを90度の曲げた状態で、ポールが地面につく高さにします。

STEP
ロック機構を再度固定する

自分の体にあった長さにしないと、効果が半減してしまいますので注意しましょう。

ポイントは、ヒジを90度に曲げた状態でポールが地面につく長さにすることです。

また、歩く地形にあわせて調整することも重要です。

のぼりは-5~-10cm、くだりは+5~+10cmくらいにすると、使いやすくなるのでオススメです。

ストラップの使用

トレッキングポールを持つ際は、ストラップも使用しましょう。

通常、トレッキングポールにはストラップがついており、これを使って手首を固定します。

ストラップを使わないと、ポールを落としてしまう可能性があります。

単純に手で握っているだけだと、無意識に手放してしまうことがあります。登山中に落とすと、回収できなくなる場合もありますので、ご注意ください。

きつつ締める必要はありません。手首に引っかかるくらいで大丈夫です。

スグル

めんどくさがらずにやりましょう

4足歩行をイメージ

トレッキングポール使用時は、4足歩行をイメージすると良いです。

使っているのは手ではなく、足が四本あるというイメージで使います。慣れるのに時間がかかるとおもいますが、慣れたらテンポよく使えるようになって、安定して歩くことができますよ。

スグル

私は蜘蛛の歩き方をイメージして歩いています

加重をかける

トレッキングポールを使う際には、加重をかけましょう。

地面を突くときに、徐々に力をかけてあげます。上手にできれば、足腰があきらかに軽くなるのを感じられるはずです。

ただし、これには腕の筋力を消費します。

はじめのうちは筋肉が出来ていないので、なかなかおもうように重さをのせられないはずです。

使っているうちにだんだんと筋肉が出来てきますので、頑張りましょう。

下り坂はブレーキ

下り坂は、ブレーキをかけるイメージで使います。

トレッキングポールを前方に先に突いて、なるべく勢いをころします。スピードが出すぎないようにして安全を確保する意味合いと、バランスを保つ意味合いがあります。

下りのトレッキングポールは特に急傾斜で有効で、先にポールを突いてやることで、勢いを抑えつつ安全に下ることが可能です。

言ってしまえば、つっかえ棒のような感じですね。

バスケットを変更

トレッキングポールは、バスケットを変更することが可能です。

バスケットとは?

トレッキンポールの先端につける部品のこと。雪や泥で沈み込まないようにするために使われる。

地形に応じてバスケットを変更することで、よりトレッキングポールが使いやすくなります。

特に、雪用のスノーバスケットは必須で、これがないと雪山でトレッキングポールを使うことができません。トレッキングポールを買ったら、必ず専用のスノーバスケットもそろえましょう。

トレッキングポールを使う4つのデメリット

トレッキングポールを使うデメリットとしては、以下のものが挙げられます。

  • 重くなる
  • 邪魔になる
  • 遅くなる
  • 状況によっては使わないほうがよい
  • 手の皮がむける

登山者のなかでトレッキングポールを使いたくないというひともいて、その理由がだいたいこんな感じかなとおもいます。

重い

筋力のないひとは、重いと感じるかもしれません。

特に女性や年配のかたは、意外と重さが気になるひとが多いかもしれません。軽いのが良いひとは、カーボン製のトレッキングポールを選びましょう。

また、トレッキングポール自体の加重も考えねばなりません。

トレッキングポールの重さは、だいたい200g~300gほどです。

この重量分は、どうしても重くなってしまいます。この重さをどうみるかですね。

個人的には、登山では無視できない重さだとは思いますが、足腰への負担を減らせることを考えると、むしろ軽くなるといえなくもない気がしますね。

トレッキングポール分重くなる→トレッキングポールを使うから足腰への負担は減る→足腰的には加重が軽くなる

こんな考え方もできるかとおもいます。

遅くなる

トレッキングポールを使うと、のぼるスピードが遅くなります。

重くなるからというよりも、突く作業が増えるから遅くなります。

地面を突く作業が2回増えますから、トレッキングポールを使うとあきらかに遅くなりますね。ポールを使わない方が速くのぼれるのは、間違いないです。

ただ、足腰への負担は軽減できますから、トータルでみればさほど変わらないようにも思えます。

足だけでのぼりきれるような簡単な山は、使わない方があきらかに速いですが、難易度の高い山では後半バテにくくなるのも間違いないので、ここは一長一短といったところでしょうか。

状況によって使い分けが必要

トレッキングポールは、使う場所の見極めが重要です。

どこでも使えるわけではなく、使うとかえって危ない場所なんかもあります。

トレッキングポールを使うべきではない場所

  • 鎖場
  • ハシゴ
  • 岩場

これらの状況では、基本的にはザックに仕舞って行動しましょう。

両手をフリーにしたほうが安全な状況もありますし、岩場なんかは手を使ってのぼった方が安定する場合もあります。

スグル

どこでも使うのはNGですよ

使いこなせないと邪魔

これもよく見られるデメリットのひとつ。

トレッキングポールは、使い慣れないうちは邪魔に感じるひとも多いです。

周りのひとをみていると、最初からスムーズに使えるひともいれば、いつまでたっても使いこなせないひともいて、いろいろですね。

正しい使い方をおぼえてきちんとつかえれば、強力な味方になってくれるのは間違いないですが、使いこなせなければ邪魔になるというのも、トレッキングポールのもうひとつの側面だといえます。

手の皮がむける

かける負荷にもよりますが、手の皮がむける可能性があります。

手に力をかけるので、長時間もっているとなりやすいですね。

慣れてくると手の皮が厚くなって、段々とむけることはなくなってきますが、最初は痛い思いをするかもしれません。

スグル

手袋をすると対策できますよ!

トレッキングポールを使う6つの効果

トレッキングポールを使うと、以下のようなメリットがあります。

トレッキングポールを使うメリット 

  • ヒザの負担を軽減できる
  • 歩行が安定する
  • 悪路に強い
  • 上半身のトレーニングになる
  • ヤブ漕ぎにも使える
  • 緊急時にも活躍する
スグル

得られる効果はたくさんあります!

ヒザの負担を軽減

トレッキングポールを使うと、ヒザへの負担が軽減できます。

特に下りの際には、体重をポールに分散させることで、ヒザや腰への負担を大幅に軽減させることが可能です。のぼりの際には、太ももの筋力が疲れたときの代わりの役割を果たすこともできます。

私は過去に、半月板と呼ばれるヒザの軟骨を2度壊しています。

この半月板は、ヒザのクッションになる役割があり、消耗品といわれています。また、ヒザの関節は人体でも複雑な構造になっており、一度壊すと再生が難しい部位です。

なので、これだけの理由でも、私はトレッキングポールを使うことを強くオススメしています。ケガの経験者だからこそ、これを読んでいるあなたには苦しい思いをしてほしくないです。

今が大丈夫でも、いつかヒザが痛くなる日がきてしまうかもしれません。長期的に先を見据えて、トレッキングポールを使ってあげましょう。

スグル

将来のことを考えてヒザを保護しよう!

歩行が安定する

トレッキングポールがあると、歩行が安定します。

登山中は重いリュックを背負うので、ある程度体幹が鍛えられていないとフラフラしやすいものです。そんなときにも、トレッキングポールがあればバランスを取るためのサポートとして役に立ちます。

単純に足の設置面積が増えるので、不安定な場所でも安定した歩行が可能になるわけですね。

急な角度の坂では、慎重に降りているひとや転倒しているひとなどがよく見られますが、トレッキングポールがあればサクッと降りられます。安定しますし、安全です。

ケガ予防に貢献することは、間違いないです。

悪路でこそ強い

トレッキングポールは、泥や雪や氷などの悪路に特に強いです。

不安定な地形での歩行の際には、ポールを使ってバランスを取ることができます。

急すぎる斜面や泥や雪の地面状態では、抜群の安定性を発揮します。支点が2つ増えますからね。

私も、転倒しそうになってトレッキングポールに支えてもらったことが何度もあります。ポールがなければ、今以上に転倒が増えていたのは間違いありません。

転倒はそのままケガや滑落に繋がりますので、使うことをオススメします。

上半身のトレーニング

トレッキングポールは、上半身の筋トレにもなります。

おもに使う筋肉は、大胸筋と上腕二頭筋です。

わかりやすくいうと、胸と二の腕ですね。

私は登山をはじめて足腰が弱かった頃、トレッキングポールを使ってめちゃくちゃ踏ん張っていたんですが、そのおかげで、胸筋がいつの間にか動くようになっていました。

この頃、筋トレは足しかやっていないかったので、完全にトレッキングポールのみのトレーニングで胸筋が動くようになったことになります。

二の腕を引き締めたり、バストアップの効果もありますので、女性には特にうれしい要素といえるでしょう。

登山女

まさに一挙両得だね!

ヤブ漕ぎでも使える

夏山は、不人気の山域だとヤブ漕ぎになる場合があります。

ヤブ漕ぎとは?

大きく育ったササや雑草などをかき分けて進むこと。

トレッキングポールがあると、ヤブ漕ぎで足元が見えない場所をかき分けることができます。

広範囲で先まで伸びるので、かなり便利です。

ヤブの大きさにもよりますが、手よりも全然やりやすく、トレッキングポールがない状況でのヤブ漕ぎは、正直私はやりたくありません。

ちなみに、ヤブ漕ぎするときは、地面を少しトントンと叩いてあげると良いです。視界が悪い状況でマムシなんかがいると大変なので、振動でこちらの居場所を教えて逃げてもらいます。

スグル

これが私のヘビ対策のひとつ!

緊急時にも使える

トレッキングポールは、緊急時にも使い道があります。

有名な使い方としては、トレッキングポールとTシャツを使った簡易的な担架でしょう。2本ある上にそこそこ丈夫なので、担架にすることができます。

また、足に疲労がたまったりケガをしたときなんかは、単純に寄りかかれるものがあるだけでも違います。本来の杖としての使い方ですね。

スグル

初心者の頃、めちゃくちゃ寄りかかりながらのぼっていました!

トレッキングポールは登山の強い味方

トレッキングポールは、登山の強い味方です。

使いこなせれば疲労軽減はもちろん、緊急時にも役立ちます。トレッキングポールは嫌うひともいますが、個人的には登山では必須の装備だとおもっています。

必要ないというひとでも、将来のことを考えてヒザのために使ってあげるというのは、まさに転ばぬ先の杖になるでしょう。

登山爺

ヒザは消耗品

この言葉はよく覚えておいてください。

トレッキングポールは単純なように見えますが、うまく使えるようになるまではそれなりに時間がかかるので、慣れるまでは注意して使いましょう。

トレッキンポール選びに悩んだら、以下の記事も読んでみて下さい。

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