「登山にダイエット効果はあるのか知りたい」「なぜか痩せなくなってしまった」というお悩みはありませんか?
登山にダイエット効果はあります。しかし、長い間登山をしていると、痩せなくなるのまた事実です。これには体の仕組みが関係しています。
この記事では、登山のダイエットについて、以下の3つのポイントをお伝えします。
- 登山にダイエット効果はあるのか?
- 登山してても痩せなくなる理由
- 登山でダイエットをしても良いのか?

この記事を読めば、体の仕組みに詳しくなるかもしれませんよ!
登山のダイエット効果


登山でダイエットは可能なのか?
私自身の経験を交えながら、その疑問にお答えしたいと思います。
脂肪燃焼効果



登山をしていれば痩せるの?
登山で痩せることは出来ます。
登山は有酸素運動です。脂肪を燃焼させる効果があります。
私は、登山を始める前は超インドア派な人間で、体重は98kgくらいありました。しかし、登山を始めたことにより、半年で13kg減量することに成功しました。
その際、食事制限は一切していません。普通にデブだった時と同じ食生活をしていました。
普段運動していない人が登山で痩せることは、ほぼ間違いないと言って良いでしょう。ダイエット効果は確実にあります。
登山で消費するカロリー
登山では、カロリーをたくさん消費します。
小難しい計算方法は端折りますが、だいたいこんな感じになります。



痩せるには何kcal必要なの?
脂肪を1kg減らすには、約7200kcalの消費が必要です。
つまり、体重60kgの人は「3時間の登山を月に6回程度」やれば、1kg痩せる計算になります。
なぜ痩せなくなるのか


登山を続けていると、痩せなくなります。
登山だけで痩せ続けることは、体の構造上難しいです。一旦は痩せたとしても、それがずっと続くとは限りませんし、過度なトレーニングは体を壊してしまいます。
ここでは、「登山をしているとなぜ痩せなくなるのか?」ということを解説していきます。
カロリーの落とし穴
実は、カロリー計算には大きな落とし穴があります。
上述した通り、「60kgの人が3時間の登山を月に6回程度やれば、毎月1kg減っていく」はずです。理論上は。
こういったカロリー計算の方法は、ネット上にたくさんありますが、これはあくまで理論値にすぎません。
月に1kg痩せることが出来たとして、それを10年間続ければ何kg痩せられますか?
答えは120kgです。体重60kgの人ならば、理論上は5年間で体重が0kgになります。ね、そんなことはありえないですよね?



じゃあ、消費したはずのカロリーはどこへ?
消費したカロリーが消えているのではなく、消費するカロリーが少なくなってしまうんです。
体というのは、そう単純な仕組みではありません。急激に体重が減ってしまうと、命の危機と勘違いして痩せにくい体へと変化していきます。
そのため、消費するカロリーをいくら計算したところで、実際にそんな消費するとは限らないのです。
本当に痩せたければ運動ではなく、食事に目を向けるべきです。
痩せなくなる
私は、登山を始めて半年で13kg痩せました。
しかし、それ以降はどんなに登山をしても痩せませんでした。上述したように、痩せにくい体に変化してしまったのです。
登山を始めて半年過ぎた頃の私は、非常に燃費の良い体になっていました。普通に弁当1つ食べれば、5時間登山をしてもお腹が全く減りません。
困ったことに、何をどう長時間運動しても、お腹がほとんど減らなくなってしまったのです。
この燃費の良さはある意味、登山では最適な体と言えますが、結果としてそれ以上痩せることは出来ませんでした。
運動だけではムリ



登山をしていれば、いずれは標準体重になる!
当初、私はそんなことを本気で思っていました。
断言しますが、普通にただ登山をしているだけの人間は、絶対にある程度までしか痩せられません。
体を壊すくらいのレベルの有酸素運動ができる人は、運動だけで痩せることも可能ですが、現実的にほとんどの人は難しいでしょう。
- 毎週3~6時間程度の登山を週2回
- 1時間のランニングを週に5回
- スクワットなどの基礎的な筋トレを毎日
私はこれだけやってても、体重がピクりとも変化しなくなりました。
少なくとも、当時の私が運動だけで痩せていくには、この量では足りなかったようです。更にランニングの量を1~2時間増やせばさすがに痩せていったとは思いますが、しんどすぎますね。
食事制限が有効
本当に痩せたいなら、食事制限をするしかありません。
上述したように、私は運動だけでは全く体重が減らなくなりました。しかし、正しい食事制限をやり始めた途端に、みるみる痩せていきました。
摂取するカロリー自体を制限しないと、どれだけ運動しても痩せることは難しいと、身をもって実感しました。
痩せるためだけに私以上のトレーニングをやるくらいだったら、食事制限をした方がよっぽど楽だと思いませんか?
本当に痩せたければ、食事制限をきちんとやりましょう。
痩せるべきために必要な食事についての解説は、以下の記事をどうぞ。


痩せるために必要な方法や体重維持の秘訣についての解説は、以下の記事をどうぞ。


登山でダイエットはNG?


ダイエット目的の登山は、本当にいけないことなんでしょうか?
ここでは、登山でのダイエットはどうして危険なのか、やるべきではないのかを解説していきます。
筋肉が減るかも
登山でダイエットをすると、筋肉が減るかもしれません。
筋トレ業界では、「糖質が切れた状態で運動すると、筋肉が分解されてしまう」という考え方が一般的で、それに準ずる論文も実際にいくつか出ています。
「過剰な有酸素運動が筋肉量を落としてしまう」というのは、論文など読まずとも、プロのマラソン選手の体なんかを見てもあきらかです。
皆さん、痩せておられますよね。
ただこれに関しては、よほど長時間の登山を毎週やっているという人でもなければ、さほど気にする要素でもないかと思います。
登山をしていれば、脚自体の筋力はむしろ増えますし、なくなった筋力は筋トレですぐに戻りますので。
登山のためのトレーニングについての解説は、以下の記事をどうぞ。


シャリバテ
空腹時の登山は危険です。
「シャリバテ」という言葉をご存知でしょうか?
シャリ(米)がなくてバテてしまっている、という状態を指す登山用語です。
実際には、糖質が切れるている状態のことで、頭がボーッとして集中力が落ちたりします。これがひどくなると、立ちくらみや頭痛などの症状も出てきます。
この状態で登山をするとなぜ危険かは、言うまでもありませんね。
一般論としては、当然みなさん反対されていますし、安易にやるべきことではないという点では、私も同意見です。しかし、これについては別の考え方もあります。
条件次第ではOK
私はダイエット目的でも、登山をしています。
世間一般的には、登山でダイエットは推奨されていませんが、以下の条件を満たせば、ダイエットに活かしても良いと私は考えています。
- 行き慣れた山を選ぶ (近場の低山など)
- 完全な空腹は避ける (ご飯は少量でもきちんと摂取する)
- 非常食を常備しておく
特に、一番大事なのは「行き慣れた山を選ぶ」というところです。
「今日は8合目まで来るのに異様にバテたな」だとか「今日はここの階段一気に登れないな」だとか、そういう普段との些細な変化に気づきやすくなることで、遭難などのリスクを極力抑えることが出来ます。
また、普段行き慣れている山だと、登り終えるまでどのくらいの糖質が必要かもわかってくるようになります。ご飯の量を最小限にするなど、そういう細かい微調整をすることも可能です。
脂肪を燃やすというよりかは、食べた分を運動で消化させるというイメージをすると良いです。
慣れてくれば、登り終えた頃にお腹が空いてくるようにすることも出来ます。そうなれば十分ダイエットになりえますし、シャバテの危険性はほぼないといっても良いでしょう。



初めて行く山や、レベルの高い山ではNGですよ!
まとめ : 登山にダイエット効果はある


登山にダイエット効果はあります。
運動すれば、痩せるのは必然です。しかし、体は変化に慣れてしまうので、登山だけで痩せるのは現実的ではありません。
本当に痩せたければ、食事制限に取り組みましょう。